「AIならロト6を予測できるのでは?」——ロトボットは統計とAIで予想を作っているので、よく聞かれる質問です。
そこで今回は、期待させるだけの話ではなく、実際にやってみた結果を正直に公開します。全2120回のデータで、①統計検定でそもそもクセ(バイアス)があるのかを調べ、②機械学習に本気で予測させて、ランダムに勝てるかを確かめました。
先に結論です。どちらも「ノー」でした。ロト6に利用できるクセはなく、AIもランダムに勝てませんでした。
予測できるとしたら、まず「特定の数字が出やすい/出にくい」という偏りが必要です。43個それぞれの出現回数を数え、カイ二乗検定という統計手法で「ただのバラつきか、本物の偏りか」を調べました。
1つの数字が出る回数の期待値は約296回。実際に最も多かったのは6番の327回、最も少なかったのは9番の258回でした。差はあるように見えますが、統計的には偶然のバラつきの範囲(標準化した値で±2程度)で、43個もあれば偶然でもこれくらいの差は必ず生まれます。
ペアの出やすさ(どの2数字が一緒に出やすいか)も同じように調べましたが、こちらも偏りは検出されませんでした。
「単純な頻度に偏りがなくても、AIなら複雑なパターンを見つけられるのでは?」——もっともな疑問です。そこで機械学習モデルに、各数字の「直近10回・30回・100回の出現率」「通算出現率」「ご無沙汰回数」を材料として与え、次の回に出る6個を予測させました。
大事なのは「カンニングをさせない」こと。第301回から最新回まで、常にその時点までのデータだけで学習し、まだ見ぬ次の回を予測する——という実戦形式(ウォークフォワード)で、1800回分をテストしました。
| 指標 | AIモデル | ランダム(基準) |
|---|---|---|
| 予測の精度 (log-loss・低いほど良い) | 0.4043 | 0.4041 |
| 予測上位6個の的中 (1回あたり平均) | 0.843個 | 0.837個 |
結果は、AIモデルはランダムに勝てませんでした。予測精度(log-loss)は、何も考えず「全部同じ確率」とするベースライン(0.4041)にすら、わずかに及びません(0.4043)。AIが選んだ"本命6個"の的中数も、ランダムの期待値とほぼ同じ(0.843 対 0.837)で、これは誤差の範囲です。
今回はロジスティック回帰という基本的なモデルで検証しましたが、より複雑なモデル(勾配ブースティングやニューラルネット)でも結論は変わりません。予測に使える「クセ」がそもそも存在しないため、モデルを高度にしても学ぶものがないのです。むしろ複雑にするほど、過去のノイズ(偶然の揺れ)を"パターン"と誤認して、成績が不安定になりがちです。
理由は、ロト6が物理的に公平な抽選だからです。ボールの重さも大きさも同じで、毎回まっさらな状態から抽選されます。過去の出目と次の出目のあいだに因果関係がまったくないため、どんなに高性能なAIでも、学習する手がかりが存在しないのです。
これは裏を返せば、ロト6が誰にとっても平等な、健全なゲームであることの証明でもあります。「AIで攻略」をうたう情報には、どうか気をつけてください。
※ ロトボットのAIは「当てる」ためでなく「データを楽しむ」ための道具です